緋色の檻 橘香いくの コバルト文庫

有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険シリーズの15冊目くらい。
非常にコバルトらしい作品で、わたしは大好きです。バカでお人よしで元気だけがとりえ!な少女(あとお金持ちでもあるけど庶民育ち)が主人公。恋人は美形だけど変人で、それは幼少期のトラウマが原因で、今回そのトラウマを克服するために実の兄のところに乗り込んでいくけど、ヘマやって捕らわれの身に。でも、コラリーと、コラリーに言い寄ってるこれまた美形の怪盗で革命家な青年(紳士的なんだけど、ときどき抑えきれない愛がもれちゃう、みたいな?この辺が少女漫画的です。男性的な立場で見ると、たぶんこの怪盗に自分を重ねてしまうと、大変主人公にむかつくとおもいます。冬ソナでいえば、サンヒョク)がともに助け出そうとするのでした。
わたしがこの話を好きなのは、コラリーがバカで、結局フェリックスのことが大好きだからですな。三角関係なんだけど、なんというか、怪盗氏に勝ち目なしなのです。これで怪盗氏とのあいだで揺れるようだったらあんまり好きじゃないと思う。